正義と根拠に基づく柔道整復師の役割：患者第一の施術法

今回の五輪を見て強く感じたことがあります。それは、「判定の根拠」です。審判も人間であり、個々の価値観や好み、得意・不得意があります。しかし、健康保険の取り扱いにおいては、そうした主観が入り込んではいけません。

実在する接骨院のルールブック

以前のコラムでも触れましたが、健康保険には『療養費の支給基準』という取り扱い説明書が存在します。これを理解していない接骨院や柔道整復師は少なくありません。

例えば、「怪我した理由を1部位目から記載する」という民法に基づいたルールがありますが、なぜか「3部位目から記載する」という、より低い柔道整復師法の方が優先されることがあります。

さらに、初診時に保険が適用できるはずなのに、電話や問診だけで「保険は使えません」と言われ、高額な治療費を請求されることもあります。実は、保険が使えるかどうかを判断する権利は柔道整復師にはなく、してはいけないのです。

根拠＝ルール

私は「根拠＝ルール」と解釈しています。このルールに基づいて健康保険を取り扱い、その結果、保険者が支払いを決定する。もし支払われなければ、提出先が変わるだけです。これが「根拠」というものです。

柔道整復師業界には、保険について学ばない、あるいは学ぼうとしない人が多いのが現状です。その一方で、高単価の技術に注力しがちな業界でもあります。しかし、最も大切なのは患者さんです。患者さんが通いやすい環境を整えることこそが、私たちの仕事です。

柔道整復師としての「正義」

当院では、根拠に基づいてすべての施術を行っています。また、現在、業界にとって重要な案件に取り組んでおり、中四国エリアで私が果たすべき役割があると感じています。詳細はまだお伝えできませんが、シェアできる段階になりましたら、ぜひご報告いたします。